農薬 pesticide
有害あるいは不用な生物を殺す薬剤。pesticide はpest + -cideからなり、pestとは有害な生物で、
-cide は殺すものを示す接尾語。農薬取締法による定義は次の通り。「第1条の2
この法律において「農薬」とは、農作物(樹木及び農林産物を含む。以下「農作物等」という。)を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物又はウイルス(以下「病害虫」と総称する。)の防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤その他の薬剤(その薬剤を原料又は材料として使用した資材で当該防除に用いられるもののうち政令で定めるものを含む。)及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる成長促進剤、発芽抑制剤その他の薬剤をいう」。この条文から分かるように、農作物以外の対象に使われる場合は、農薬取締法の適用外となる。
農薬は英語で pesticide と言います。この言葉は本来、 pesti-(有害生物)
と cide(殺す) よりできています。つまり有害生物(昆虫やネズミ・雑草・菌類などのこと)を殺すのを目的とした化学物質を指します。人間や環境に害がなく、対象とする有害生物にのみ影響を及ぼす農薬の開発が進められていますが、従来の農薬はもちろん、新しく開発された農薬でも十分成功したと言い難い。この他に、有害生物を直接殺すことを目的としないフェロモン剤や植物の生長を調節する薬剤も農薬に含まれます。
いずれも、「環境汚染問題 私たちと子供たちの未来のために」 http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/ から引用した。
私の問題意識と補足
まったくそのとおりだと考える。
日本語で使われる「ペスト」は、ヨーロッパで流行し猛威を振るったPEST(疫病を意味するラテン語から病名となった)が、日本ではから単に病名のみが独り歩きしている。
また、−cideはジェノサイドGenocideの、-cideと同じで、抹殺、抹消、殺戮などの語意をもつ接尾語。
ジェノサイドは、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8E%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89
から以下に引用(但し、含まれるリンクは解除してある)
ジェノサイド(英: genocide)は、一つの人種・民族・国家・宗教などの構成員に対する抹消行為をさす。
元はナチス・ドイツのユダヤ人虐殺に対して使われたため、一般には大量虐殺の意味で使われるが、国外強制退去による国内の民族浄化、あるいは異民族、異文化・異宗教に対する強制的な同化政策による文化抹消、また国家が不要あるいは望ましくないと見なした集団に対する断種手術の強要あるいは隔離行為など、あくまでも特定の集団の抹消行為を指し、その手段が必ずしも殺戮である必要はない。
またこれを目的とした行為は集団殺戮行為も含めて国連採択のジェノサイド条約によって禁止されており、現在では、集団殺害罪は国際法上の犯罪として確立している。 以上引用
このように欧米では、ヒトの病気、虐殺まで意味を含んだ言葉として「 pesticide農薬」が使われている。翻って日本では、農薬とは、ヒトの病気・怪我を治す医療薬と同じような意味で使われているのではないだろうか。農作物の病気治療・予防、虫の害から作物を守る医療薬として。
だから農薬の薬害も、行き過ぎた施用、誤用の問題として扱われている。アオムシ・アブラムシを殺すために、他の虫に登録のある農薬を使ったりもしている。
−未定稿−
|